弊場は大正２年、私の父であります吉田英一によって蜜蜂の飼育を始めました。当時、香川県内ではまだ、西洋蜜蜂の飼育が行われていませんでした。たまたま、県立農業試験場が仏生山町内にありましたので、試験場を通じて全国に問い合わせを行って頂きましたところ、岐阜県の渡辺寛様が西洋蜜蜂を輸入して飼育されているとの知らせがあり、ご無理をお願いして２群ほど分譲していただきましたのが吉田養蜂場の発祥の源となりました。現在もその恩恵は忘れることができません。当時の父はまだ９歳の少年でありましたため、父母（私の祖父母）におねだりをして代金を出してもらった事を、よく父から聞かされました。

　英一少年は、大喜びで毎日蜜蜂の観察を行い、飼育について研究を重ねました。年々飼育の要領も会得して次第に蜂群も増え、細々ながらも養蜂場としての営みが形成されて参りました。父は昭和５５年に７５歳で亡くなりましたが、その間、気候の変動と自然環境の変化などの影響によって、幾多の浮沈を重ねながら現在に至り、養蜂に関する多くのノウハウを獲得することができました。

　私は物心がついた頃から、蜜蜂と養蜂に携わる父を見ながら育ちました。そのため、蜂に対しての関心と愛着心は非常に強く、大自然と生物に関する敬意と愛護の念を常に持ち続けています。そして、養蜂場を継ぎ２代目として現在の仕事に携わることができ、蜂蜜・ローヤルゼリー・プロポリス・花粉などの蜂産物を通じて、人々の健康維持のお役に立てる事が何よりの喜びと思っております。私は養蜂業として多くの経験をさせて頂きましたお陰で、蜜蜂の飼育技術から蜂産物の品質まで十分に見極める事ができるようになりました。それらを、養蜂家の皆様や蜂産物をご愛用いただく皆様方にきっとお役に立てる事を確信して、ご奉仕をさせていただける事に感謝している次第です。
　 私ども吉田養蜂場はこの長年の経験を活かして、より良い品質にこだわり、安心で安全な蜜蜂からの贈り物を皆様にお届けして参ります。

弊場の理念として、「三方よしの精神」がございます。

(1)お客様の健康のこと
(2) 蜂産物を造り出す蜜蜂が住みやすい自然環境づくりを行うこと
(3) 品質の高い生産品、商品等を提供して下さる方々と吉田養蜂場が共存すること

この３者が共に栄えることを常に忘れず経営をして参る所存でございますので、末長いご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。